まるで一杯の祝福。そんなお酒がつくれたらと醸しています
〈事業内容〉
当蔵は、宮城県内では唯一、醸造に使用する酒米を全量宮城県産米としており、また会長自ら酒米栽培を行っている。これは、全国的にも珍しい。醸造に使用している酒米全体の2割程度が自社栽培米、その他は全量直接農家と契約し当蔵の使用基準に準じた栽培方法で作付けを行ってもらい買付を行っている。全量純米酒蔵として、酒米栽培から醸造まで一貫して造り手の見える酒造りにこだわり、丁寧な酒造りを心がけている。2011年3月11日発生した東日本大震災において、仕込蔵が全壊判定を受け、出荷間近の清酒3,000本も破損、搾り間近の醪タンクも2本が流出し甚大な被害を受けた。廃業も頭をよぎったが、全国のファンや同業者等からの支援を受け多額の負債を抱えながらも蔵を再建し、2013年12月には仕込みを再開した。それと同時に、蔵の方針を見直し、商品の集約を行った。それまで醸造していた普通酒や本醸造等の清酒は廃止し、醸造用アルコールを添加せず全量純米酒のみ(米と水のみの醸造)に一新した。また、2015年12月より、ANA国際線ファーストクラス及びビジネスクラスの提供酒に採用された。2019年よりシンガポール空港のスイートクラス、ファーストクラス、ビジネスクラスに宮寒梅が使用採用され現在も継続中である。それと同時に、アジア圏(香港・台湾・シンガポール・韓国)に輸出も行ってきた。2020年にはコロナ禍でアルコールの品薄状況が続いていたことから、製造設備等を活用し、消毒用エタノール代替品(MIYAClean78)を開発。大崎市内の小中学校全クラス、熊本県の豪雨被災地、施設団体への無償提供も行った。
①原料に対するこだわり
全量自社栽培米及び宮城県内の農家と直接契約をして仕入れを行う宮城県米にこだわり、安心安全を確立している。また、酒米から醸造まで一貫して造り手の見える酒造りを公表しており、生産者の顔が見える造りを行っている。
②製法のこだわり
当蔵で製造される清酒の全量が、純米醸造酒(純米酒、純米吟醸酒など醸造用アルコールを添加しない製法で造られた清酒)であり、その製造で培った原料処理、製麹、もろみ管理の高度な技術により、先般の全国新酒鑑評会でも「宮寒梅 EXTRACLASS 純米大吟醸 醇麗純香」が4年連続金賞受賞している